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不動産で資産が増える理由がわかった!REITと不動産投資を徹底比較してみた

2023年02月27日

不動産知識ゼロのサラリーマンでもわかる!REITと不動産投資の違いを比較

金利上昇に伴う不動産価格の下落が騒がれている昨今、今こそ!と息巻いて、不動産投資を始める人が増えています。

しかし、不動産投資は株式や債券とは全く性質が異なっているばかりか、不動産に投資する目的こそ同じであるREITと不動産投資(現物)ですら性質や特徴が大きく異なります。

今回はこれから不動産投資を始めようと考えている方や、興味を持っているビギナー層へ向けて、REITと不動産投資(現物)の差異やメリット・デメリット等について詳しく紹介していきます。

・REITと不動産投資の主な違い
・REITと不動産投資、どちらが向いているか?の見極め方

目次

REITってどんな制度?

REITってどんな制度?

不動産投資とは何か? と問われたら、多くの方が自身で物件を購入し、管理までこなすことをイメージするかもしれません。

しかしそれは現物の場合です。REITは直に不動産を購入する訳でもなければ、物件の管理を自己で行う必要もありません。

簡単に言うと、REITとは投資家から集めた資金を不動産に投入し、家賃収入や売却益を投資家に分配する不動産投資信託のことです。

現物投資とは大きな違いのあるこのREITとは、一体どんな仕組みになっているのかを詳しく解説していきます。

REITの主な特徴

REITは不動産を用いた投資信託です。

つまり、お金を出して現物を購入する訳ではなく、株式や債券と同じように金融商品として投資します。

つまり、いつでも売買が可能である上に換金性の高さが大きな特徴だと言えるでしょう。

さらに、投資信託なので比較的少額から実質的な不動産投資に参加することができる点も魅力です。

REITの仕組み

大まかではありますが、REITの仕組みは下図のようになっています。

まず投資家は、株式や債券と同じように証券を選択して購入します。

物件の購入や管理は全て専門家が行うため、投資家が何かする必要はありません。
REITの仕組み

ちなみにREITの優れた点は、複数の不動産に分散投資することで、リスクを軽減できる点に尽きます。

そして、専門家はオフィスビルやホテル、商業施設、住居など、様々な物件を購入・管理し、最終的にコストを差し引いて出た利益を配当として投資者に還元する流れになります。

つまりREITとは、無駄・面倒なく、不動産を投資商品として出資するだけで成果を享受できるという合理的な仕組みになっているのです。

不動産投資(現物)の概要を知ろう

不動産投資(現物)の概要を知ろう

REITとは違い、現物を購入・管理する不動産投資。

リスクは多数孕んでいるものの、長期間安定的にリターンを得られる可能性が高いと言われており、今や定番の投資手段として広く認知されています。

しかし、馴染みのない方からすれば、リスクだらけでまともに利益が出せるのか? と疑問を覚えるかもしれません。

そこで以下では、不動産投資と特徴や仕組みについて解説していきます。

不動産投資(現物)の仕組み

別段難しく考える必要はなく、流れは下図の通りです。
不動産(現物)投資の仕組み

不動産投資とはつまり「大家さん」になることです。

自身で購入した物件に入居者を募り、家賃収入を収益として受けていくというオーソドックスな仕組みです。

やり取りするのは賃貸者である自身と賃借人のみで、介在する第三者がいるとすれば、保証人と保証人代わりに付けた保証会社くらいのもの。

役割はどちらも賃借人が賃料を払わなかった(払えなかった)場合に一時的に立て替えるなどです。

不動産投資(現物)の主な特徴

購入から保有まで、専門家に全て委ねることができるREITとは違い、現物投資は物件選びから管理まで、全て自身で行います。

つまり、入居者がいなければ利益は出ない訳で、購入する物件の状態や立地などをよく考えて選ぶ必要があります。

それらの様にある程度ハードルは高いものの、比較的資産価値が変動しにくいという特徴を持っており、それに加えて自身で物件に手を加えることにより、ニーズを保つことができるだけでなく、資産価値をより高めることも可能です。

つまり、手間や時間、そしてある程度の費用こそかかるものの、努力と工夫次第ではさほど苦労なく安定的な収入を得られる可能性が高い手段と言えます。

REITと不動産投資(現物)のメリット・デメリットを比較

REITと不動産投資(現物)のメリット・デメリットを比較

さて、これまでは両者の基本的な情報のみをお伝えしてきましたが、ここからはより突っ込んだお話に入っていきます。

どんな投資でもリスクは付きものですし、デメリットも多分に孕んでいます。

そこで次は、両者の具体的なメリット・デメリットを挙げて紹介していきます。

REITと不動産投資、準備資金はどう違う?

投資を始めるにあたって、まず気になるのは『準備資金』に他なりません。

どれだけ利益率の高い投資でも、始めるためには数百・数千万円もの莫大な資金を要するとあっては、始めたくても始めることができません。

では、REITや不動産投資はどうでしょうか? 個々に見ていきましょう。

【REITの準備資金はどの程度か?】

購入方法は前記の通り、株式や債券と同様に証券会社で購入できます。

しかし株式などとの違いは、購入できる「口数」です。
株式は基本的に100株単位(単元未満株を除く)での購入になりますが、REITの場合は1口単位となります。

1口あたりの金額はまちまちですが、大まかに数万〜数十万円程度、それに加えて売買手数料がかかります。

【不動産投資の準備資金はどの程度か?】

REITと違い、不動産投資の場合はかかる費用が多岐に渡り、かつ金額が大きいケースが多いのが特徴です。

1,000万円貯蓄があるとしたら、それを全部使って1,000万円の物件を購入する方はほぼいません。

不動産投資をしている投資家のほとんどはローンを組んで物件を購入しているのです。

そして、ローンで購入するのであれば、初期費用としてかかるのは融資に関わる諸費用や物件の登記費用が主になります。

相場は、一般的に物件価格の8〜10%程度と言われているので、目安にしておくとよいでしょう。

また、初期費用の内訳を細かく解説すると、

・不動産仲介手数料
・不動産ローンの事務手数料
・不動産ローンの保証料
・登記免許税
・印紙代
・固定資産税・都市計画税
・登記手続費用(司法書士報酬)
・火災保険・地震保険等

以上になります。

REITに比べると随分と初期費用がかかってしまうあたりは否めません。

また、当然ですがローンを組まずに物件を購入する場合は、銀行への手数料や保証料は要りません。

また、物件内にエアコン等の機器を設置するなら、当然別途その費用も乗っかってくるでしょう。

REITと不動産投資、投資の対象は?

REIT・不動産投資共に大まかな投資対象は不動産となります。

しかし、正確に言うと大きく異なるので、個々に解説していきましょう。

【REITの投資対象は?】
・オフィスビル
・住居
・商業施設
・物流施設
・ホテル

【不動産投資の投資対象は?】
・区分マンション
・戸建て
・一棟マンション・一棟アパート
・一棟ビル

上記を比べてもらうとわかるように、現物の不動産投資の対象は個人が居住するための建物であるケースが主であることに対し、REITは個人よりも法人が所有する建物であり、居住目的としてよりも、商用が主です。

REITと不動産投資、税金の差異はある?

不動産現物と金融商品という違いがある以上、両者でかかる税金の種類も大きく異なります。
個々に細かく見ていきましょう。

【REITにかかる税金】

まず、売却した際に発生する譲渡益について説明しましょう。

REITの譲渡益には「申告分離課税」がかかります。

申告分離課税とは、一定の所得を他の所得と分けて計算する課税方式のことで、一定の所得の中にはREITの譲渡益と分配益が含まれることを覚えておきましょう。

さらにREITの分配金に関しては、前記した申告分離課税か「総合課税」のどちらかを選択することになります。

ちなみに総合課税とは、簡単に言うと納税者の課税を合算し、課税所得を計算する仕組みのこと。より具体的に説明すると、所得税の対象となる所得のうち、分離課税の対象となる所得を除いた分の合算にかかる課税のことです。

どちらを選択すればよいのか? 

個々の違いを明確にすると、まず申告分離課税を選択すると、株式などの取引で発生した譲渡損失と損益通算できるため、場合によっては課税額を節約することができます。

総合課税を選択した場合は、前記の通りで配当所得や給与所得を合算した合計で税率が決まります。

それぞれの投資運用スタイル・状況によって二つの課税方法を選択する必要がある点を覚えておきましょう。

【不動産投資にかかる税金】

不動産をお持ちの方ならわかると思いますが、不動産投資に関してもいくつかの税金が発生します。以下に箇条書きすると・・・

●所得税…家賃収入は不動産所得と区分され、所得税の課税対象となる

●不動産取得税…不動産を売買で取得した場合にかかる税金。相続で得た場合はかからない

●登録免許税…取得した不動産の登記する際に課税される

●印紙税…不動産売買契約書に貼り付ける印紙。不動産の金額によって印紙の額は異なる

●固定資産税…不動産を所有する個人・法人に対してかかる地方税の一種

●都市計画税…市区町村の固定資産台帳に登録されている建物や土地の所有者に対して課せられる税金

●住民税…都道府県民税と市区町村民税を合わせたもので、所得額に応じて納める住民税の額は変わる

●相続税…相続財産の合計額が基礎控除額を超えた場合にかかる税金

●個人事業税…地方税の一種であり、法定業種が対象。不動産貸付業は第一種事業に該当するため、個人事業主として不動産投資を行っている場合は個人事業税が課される場合       がある。尚、税率は5%

●消費税…商品やサービスの消費に課される税金。不動産投資の場合は目的に応じて課税されるかどうかが決まり、事業を目的とした物件の家賃収入は課税されるが、居住すること目的とした場合の家賃収入は非課税となる

REITと不動産投資、両者のリスクを比較

投資である以上、REIT・不動産投資どちらも当然リスクを孕んでいます。

個々に詳しく解説していきましょう。

【REITが孕むリスク】
①地価の変動
②災害による悪影響
③金利変動
④元本保証ではない

以上がREITが孕むリスクです。

まず①に着いてですが、REITは金融商品であり、不動産投資でもあります。

つまり、人口の減少などによるエリアの需要低下などによって地価が下落してしまうと、物件の価値や賃料も下がり、結果として分配金が減ってしまう恐れがあります。

また、特筆すべきは④で、REITは投資信託の一つなので元本が保証されていません。
とは言え、前提としてリスクがあるからこそある程度のリターンが見込めることは認識しておくべきでしょう。

【不動産投資が孕むリスク】
①空室リスク
②災害リスク
③金利上昇リスク
④デフレリスク
⑤老朽化リスク

一つ一つ見ていきましょう。

まず①ですが、不動産投資の収入源は言わずもがな、家賃です。

つまり、賃借人から家賃を払ってもらえなければ、利益はないということ。

そうならないように、入居時家賃保証会社との契約を促し、家賃を滞納されてしまっても保証会社から一時立替という形で補填できる体制を整えておくべきです。

そして②は地震・台風・大雨・大雪などによる自然災害によるリスクのことで、③は単純に金利が上昇することによって支払額が増え、収支が悪化してしまうリスクです。

支払い期間をできるだけ短くすることが対策の一つとされています。

次は④のデフレリスクです。
デフレとは、お金の価値が上がり、物価が下がる状態のことを言います。

つまり、物価が下がることで、不動産の価格や家賃も下がってしまう恐れがあるのは想像に難くないでしょう。実入りが減ることを前提とし、できるだけ現金を残しておくのが得策と言えます。

そして⑤は老朽化リスクです。
新築で購入した物件であっても、経年劣化は避けられません。

それと共に、売却額や家賃は当然下がります。大事なのは、定期的なメンテナンスを施すことと、そのための費用を確保しておくことです。

REITと不動産投資、両者のメリット・デメリットを比較

前記した両者のリスクに加え、最後は個々のメリット・デメリットを紹介します。

【REITのメリット・デメリット】
(メリット)
・少額から投資できる
・流動性が高く自由に売買できる
・長期的に安定した分配金が見込める
・物件を管理する手間・費用が要らない

(デメリット)
・専用のローンがない
・配当控除が受けられない
・投資法人の倒産や上場を廃止する可能性がある

【不動産投資のメリット・デメリット】
(メリット)

・節税効果がある
・資金繰りの予測が立てやすい
・安定したリターンが見込める

(デメリット)
・物件の維持に手間と費用がかかる
・孕んでいるリスクが多い
・売りたいタイミングで売ることが難しい

以上が両者の代表的なメリット・デメリットになります。

どちらとも共通しているのが、収支の原資が家賃収入であること。

つまり、物件の選び方次第で安定的なリターンを得られるということです。

一方、配当控除が受けられないというREITのデメリットや、災害リスクや空室リスクなど、孕んでいるリスクの種類が多い不動産投資が持つ側面もしっかり把握しておくべきでしょう。

REITと不動産投資、どちらが向いているのか?両者を徹底比較

REITと不動産投資、どちらが向いているのか?両者を徹底比較

REITと不動産投資、どちらも物件を基軸とした投資方法ですが、これまで紹介した通り、個々にメリット・デメリットは異なり、孕んでいるリスクもまた然りです。

では、どういうタイプの方がどちらの投資を選ぶのが得策なのか? について最後にまとめていきます。

ぜひご自身と照らし合わせて読んでみて下さいね。

REITが向いているタイプは?

REITの特徴やメリットから判断すると、まず「少額で不動産投資をしたい」と考えている方にはおすすめできます。

現物の不動産に投資するとなると、それなりに手間や費用がかかるのは明白です。

REITなら、数万円程度から投資できるだけでなく、現物の物件選びや運用をするのと比較すると専門知識をさほど必要としません。

つまり「専門的な知識を持っていないが投資による副次的な収入を得たい」と望んでいる方にもおすすめできると言えます。

逆に、ある程度市場についての知識があれば、良いタイミングで取引することで値上がり益が狙えるあたりも見逃せません。

不動産投資が向いているタイプは?

まず、不動産投資を始めるには、物件を用意する必要があります。

つまり、ある程度資金に余裕があるか、ローン審査に通過するためには、安定的な収入を得ている必要があるのは最低限の条件となるあたりは知っておくべきです。

また、どんな不動産を購入すれば、空室リスクを回避できるか? 
はたまた、マメに定期的なメンテナンスを施す時間的な余裕や資金面での充実も条件となります。

まとめると、物件を選ぶために合理的な判断ができるかどうか、そして物件の安定的に管理するための行動力も要すると思います。

まとめ

今回は、REITと不動産投資にまつわる基礎的な情報をまとめました。

程度の差はあれど、どちらも不動産投資には違いありません。ゆえに、不動産市況に関する最低限の知識やリサーチは必須と言えるでしょう。

そこで、不動産投資についてより深く学んでみたい!と思った方は、こちらの記事を読んでみて下さい。きっと役に立つと思いますよ。

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