投資信託と株式の違いを徹底比較!どちらが向いているかの判断基準も紹介
2022年03月30日
「投資を始めるなら、まずは投資信託がおすすめですよ」というアドバイスをもらったものの、一体どういう意味なのか? はたまた、株式との違いは何??と悩んだ経験がある方は少なくないのでは?
そこで今回は、ビギナーが悩みがちな「投資信託と株式の違い」について詳しく紹介していきます。両者の特徴やメリットを知ることで、投資の幅がより広がること間違いなしなので、是非お読み下さい。
・投資信託と株式投資の違いを比較
・投資信託、株式投資の特徴
・どちらが向いているか?の判断基準
目次
- 1 投資信託と株の違いを理解しよう
- 2 投資信託と株を徹底比較!
- 3 投資信託と株、選ぶときの判断基準を知っておこう
- 4 おわりに
・1-1 投資信託と株の違いを表で比較
・1-2 投資信託と株式投資の特徴
・2-1 初心者が運用しやすいのは?
・2-2 少ない資金で始められるのは?
・2-3 リスクとリターンは?
・2-4 手数料はどう違う?
・3-1 お任せで運用したい or 自分で分析・判断をしたい
・3-2 投資のリスクを抑えたい or 大きな利益を得たい
投資信託と株の違いを理解しよう
投資信託と株の違いを表で比較
両者の違いを簡単に大まかに比較できるよう、簡易項目のみピックアップしてまとめてみました。
項目 | 投資信託 | 株式投資 |
---|---|---|
特徴 | 銘柄選びから全工程プロに委託 | 口座開設から売買まで自己判断 |
運用者 | 外部 | 本人 |
最低投資金額 | 100円 | 商品・購入株数によって異なる※ |
手数料 | (主に)信託報酬 | 売買手数料 |
リスクとリターン | ローリスク・ローリターン | ハイリスク・ハイリターン |
主な利益 | 値上がり益・分配金 | 値上がり益・配当金・優待 |
銘柄数 | 約6,000種類 | 約4,000銘柄 |
※単元未満株の場合は1万円以下で購入できるケースもある
個々の項目については以降で詳しく解説していきますが、両者の大きな違いは「運用者が異なる点」でしょう。
銘柄選びから売買まで、自分で考えて行動しなければならない株式投資に対し、投資信託の場合は銘柄選びから運用までプロに委ねることができます。
それなら投資信託一択では?と思うのは早計かもしれません。以降では、両者のメリットや特徴について掘り下げて紹介していきます。
投資信託と株式投資の特徴
投資信託と株式投資。
どちらも投資することに変わりはありませんが、仕組みや性質は大きく異なります。
まずは、それぞれの大まかな特徴から説明しましょう。
【投資信託】
投資信託とは何か? 簡潔に言うと・・・
『投資家から集めたお金を使い、運用のプロが多種の商品に投資・運用する商品のこと。そしてその成果が投資額に応じて分配される仕組みを持っている』
と言うことになります。
金額に応じて様々な商品(株式、債権、不動産等)に分散投資し、運用してもらうという仕組みなので、投資ビギナーでも始めやすい点がウリです。
しかし、プロに運用を任せる訳だから当然利益が出るという訳ではありません。
それに、投資信託も他の投資商品同様、元本が保証されている訳ではないので、当然リスクはあります。
さらに、以降で詳しく解説しますが、投資信託は銘柄選びから売買まで、一環してプロに委託する為、手間がかからない分、手数料などのコストがかかる点がデメリットと言えます。
とは言え投資ビギナーにとっては、元本を用意するだけであとは結果を待つだけになるので、余計な手間や時間がかからない点が最大の魅力と言えるでしょう。
【株式投資】
一方、株式投資とは、自身で銘柄を選んで運用し、利益を出すもの。
つまり、全ての工程を自力で考えて売買する必要があるため、ある程度の知識や時間を要します。但し、全て自力で対応する以上、手数料を最小限で抑えることができるなど、余計なお金をかけることなく運用できるあたりが大きな魅力の一つと言えるでしょう。
しかしながら、単元未満株を除いて、株式投資には数万円から数十万円もの元本を用意する必要があるため、投資信託よりもリスクが大きいあたりは否めません。ハイリスク・ハイリターンなので、利益が出た際の喜びは大きいと思いますが、その逆があることも十分理解しておくべきでしょう。
投資信託と株を徹底比較!
初心者が運用しやすいのは?
ビギナー向けはどちらか? と問われたら、迷うことなく投資信託と答えます。
何せ、銘柄選びから売買まで、投資に於ける工程全てをプロに委ねることができる点が最大のウリと言えるでしょう。但し、全て任せることができるということは、極端な話、最低限の知識すらなくても投資に参加できるということ。
つまり、利益が出なければ任せたプロの責任にできる訳で、その結果を顧みないばかりか、より学ばなければならないという気持ちすら生まれないかもしれません。預金感覚と言ってしまうとやや極端かもしれませんが、預金と似て非なるものという意識で投資信託を始める方は多いかもしれませんね。
少ない資金で始められるのは?
前記した表では、投資信託は最低100円から購入でき、株式投資は購入する銘柄・株数によって異なると記入しました。確かに株式は100株からの購入になるため、例えば1株2,000円の銘柄を購入する場合、最低でも200,000円かかりますが、単元未満株を購入するとなると金額はグッと下がります。
ちなみに単元未満株とは、元々100株単位でしか購入できないところを、1株から購入できる株式のことを言います。
つまり、単純にかかる金額のみで比較すると投資信託の方が少ない金額で始められるとなりますが、単元未満株を含めると、さほど大きな差はないと言えるでしょう。
リスクとリターンは?
両者の特徴をさらに知るために、それぞれのリスクとリターンについて説明していきましょう。
【投資信託のリスクとリターン】
<リスク>
投資信託はいくつかの商品を組み入れるため、それら商品の価格が下がれば当然投資信託の基準価額※も下がります。ちなみに、組み入れる商品の中に外国株など、海外の商品が入っている場合は、為替相場の変動リスクも伴います。
また、景気変動によって金利が上下した場合、一般的に債券の価格も下落します。それによって投資信託の基準価額が変動する要因となります。
そして前記した通り、投資信託は取り入れた商品個々に分散投資する為、価格変動によるリスクはありますが、株式投資に比べて低リスクである点がウリです。
※基準価額…投資信託の値段のこと。投資信託を購入・換金する際は、基準価額で取引が行われる
<リターン>
リスクが大きいものほど、大きなリターンが見込めるのは、投資に於ける大前提です。投資信託の場合は商品によって投資する対象が様々なので、リスクも含め、リターンの大小もまた然りです。
【株式投資のリスクとリターン】
<リスク>
株式投資におけるリスクは主に価格変動リスクと信用リスクの2つです。
前者は、売却時の価格が購入時より下がっている可能性があることで、後者は投資した会社が将来も存続しているかどうかが定かではなく、破綻などによって倒産してしまう可能性があるということです。
さらに、外国株の場合は、換金時に為替レートの影響により、為替差益が生じる可能性がある点と、株式を発行する国や地域の政治や経済状況によって価格変動が生じる可能性がある点もリスクと言えますね。
<リターン>
商品によってリスクとリターンの振り幅が異なる投資信託に対して、株式投資は基本的にハイリスク・ハイリターンです。ちなみに、金融商品におけるリスクとリターンは比例します。ローリスク・ハイリターンのものはないので、目的や余裕に合わせて無理のない投資をすることを心がけるべきです。
ちなみに、最もローリスク・ローリターンな手段は預貯金になります。
手数料はどう違う?
各種コストを要する投資信託においては、購入時に購入代金に所定の料率をかけた「購入時手数料」がかかります。ちなみに投資信託では購入時のみならず保有中に「信託報酬」、解約時には「信託財産留保額」といったコストがそれぞれかかります※。
※商品によってはコストがかからない(ノーロード)ものも多数ある
一方株式投資では、取引が成立した場合のみ、手数料がかかります。
もちろん、取引が成立しなければ、手数料が発生することはありません。
尚、売買時の手数料については、証券会社ごとに金額が異なります。口座を開設する証券会社を選ぶ際の大きな基準になるので、手数料の金額については事前にしっかりと比較・検討することをおすすめします。
投資信託と株、選ぶときの判断基準を知っておこう
お任せで運用したい or 自分で分析・判断をしたい
投資信託か株式投資か? 選ぶ際の基準のひとつとなるのは、「自分でやるか・他人に任せるか」です。
前記の通り、投資信託はこちらが設定した金額に応じて、プロが銘柄から運用まで一環して対応してくれるので、投資の知識や経験がない方でも、不安なく始めることができます。
一方株式投資は、銘柄選びから売買まで全て自身で対応する必要があります。つまり、投資や株式について、ある程度の知識が必要になります。とは言え、自力で勉強や分析を重ね、利益を出すという成功体験こそ、株式投資に於ける大きな魅力と言えるでしょう。
投資のリスクを抑えたい or 大きな利益を得たい
自力か他力かの好みで選ぶのも悪くありませんが、投資において最も大事なのは利益の程でしょう。
なるべく損をしたくないけど、多少なりとも利益を得たいと考えるなら投資信託を選ぶべきでしょうし、何がなんでも大きな利益を得たいと考えるなら、株式投資で大きな買い物をするべきです。
とは言え、何も株式投資が危険で、投資信託が安全であるということではありません。投資信託は選択する商品によってリスク・リターンの幅が異なる性質を持っています。つまり、リスク・リターンの大きさはある程度任意で選ぶことができるのです。
一方、株式投資においても、単元株での取引はせず、単元未満株を購入することで、ある程度リスクは調整できるでしょう。
おわりに
投資信託と株式投資の違いは理解できたでしょうか? ローリスクなら投資信託で、ハイリターンは株式投資と認識していた方にとっては、実はさほど違いがないという事実を知って多少の驚きはあったかもしれませんね。
しかしながら今回ご紹介した両者についての情報はほんの触り程度です。
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